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バックテストレポートを解説

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EAを選ぶ際にバックテストレポートを見ると思いますが、色々な項目があってどの項目を基準に選べばいいかわからないかと思います。

本記事では、僕がバックテストレポートを見る時に注目している項目について解説をしていきます。

EA選びをする際の参考にしてください!

鹿王

どの項目に注目しているかは人それぞれだと思いますが、参考になれば嬉しいです!

Contents

バックテストレポートのここに注目!

僕がEAを選ぶ時に、特にしっかりと見ている項目はこちらです。

バックテストレポートの見方を解説

これらの項目を見て

  • どんなEAなのか(トレードスタイル等)
  • 稼働したいかどうか
  • ロットサイズはどうしようか

などを考えています。

EAを購入したり稼働するかどうか決める時には、必ずバックテストレポートを見る必要があります。

それぞれの項目の意味を理解していないと良い判断ができず、粗悪なEAを稼働してしまってお金を減らすことになります。

そうならないためにもそれぞれの項目の意味を理解して、ご自身でEAの良し悪しを判断するようになっていってください!

では、先程のバックテストレポートで赤枠で囲った項目を少し細かく解説をしていきます。

  • 通貨ペア
    テストを行った通貨ペアが表示されます。
    同時にこのEAで使用する通貨ペアとなり、この後に出てくるスプレッド等の数値を確認するうえでも必要となってきますので、必ず確認しておきましょう。
  • 期間
    時間足と、テスト期間が表示されます。
    1年などの期間の短いテストはたまたまその短期間にだけ通用したロジックの可能性が出てくるので信用度が下がる傾向にあります。
    なるべく長期間のテスト結果、できれば10年以上の期間で通用しているEAを選ぶといいでしょう。
  • モデル
    ・始値のみ
    ・コントロールポイント
    ・全ティック
    の3種類があります。
    全ティック以外のテストは信用度が下がります。
  • モデリング品質
    89%が信頼できる数値の目安となりますが、TDSという有料ツールを使用すると99%になります。
    現状、TDSを使用しているテスト結果が最も信用度が高いとされています。
    モデリング品質があまりにも低いバックテストは信用しないのが無難です。
  • 不整合チャートエラー
    ヒストリカルデータに何かしらの不一致があるとエラーとして表示されます。
    通常は「0」ですが「1」以上の場合は、信用度が高いバックテストデータとは言えません。
  • スプレッド
    テスト時に設定したスプレッドです。
    数字の単位はポイント表記(20point = 2pips)となります。
    TDSを使えば、スプレッドを「変動」でテストすることができます。
    「変動」は、時間帯によるスプレッドの拡大をある程度再現できるため信用度が増します。
    ただし「変動」の場合は、実際のスプレッド設定がバックテストレポート上で確認できないので注意してください。
    悪質な業者は「変動」を使って内部のスプレッド設定を甘くしてバックテスト結果を良く見せようとしている場合があります。
  • 純益
    「総利益-総損失」で計算した金額です。
    このEAがどれくらい稼げるのかを知る目安となります。
    EAの性能を確かめるうえで重要な項目で、最大ドローダウンと併せて確認をすることが多いです。
  • プロフィットファクタ(通称:PF)
    「総利益÷総損失」で計算した金額です。
    1以上だと利益を出せていることになります。
    EAのタイプにもよりますが、単ポジEAの場合だと「PF 1.3」以上が望ましいです。
  • 期待利得
    「純益÷総取引数」で計算した金額です。
    1トレードあたりの純益を表し、金額が小さいとスプレッドが広いブローカーでスプレッド負けや、手数料負けをする可能性があります。
  • 最大ドローダウン(通称:最大DD)
    最も資金が減った際の金額と比率。
    最大ドローダウンの金額を見てロットを決めることが多いです。
    純益の金額が大きくても最大ドローダウンも大きければ用意する金額が増えます。
  • 総取引数
    テスト期間でのトレード回数。
    回数があまりにも少ないと、本当にロジックの再現性があるのかどうかを疑う必要があります。
    トレードスタイルにもよりますが1000回以上が目安となります。
    トレード回数が多ければ多いほど、スプレッドや手数料の影響を受けるので注意が必要です。
  • 勝率(%)
    売りと買いのポジションを合算した勝ちトレード数と勝率。
    高勝率のEAはコツコツドカン傾向にあり、低勝率のEAはスイングで利益を伸ばせる時に一気に伸ばす傾向にあります。
    この後に出てくる平均勝ちトレード、負けトレードを見て、どのようなスタイルでトレードするEAなのかをある程度判別することができます。
  • 最大 勝ちトレード
    勝ちトレードの最大金額。
    個人的にはそこまで重要視していませんが、この金額くらい勝つ可能性もあるというくらいで見ています。
  • 最大 負けトレード
    負けトレードの最大金額。
    1トレードで最大これくらいの負けがあることを把握しておくために見ています。
    ここの金額の損失が発生した時に精神衛生上よろしくないと判断したら、ロットを下げて運用したりします。
  • 平均 勝ちトレード
    勝ちトレードの平均利益額。
    コツコツ小さい利益を取っていくのか、大きく利益を取っていくのかがわかります。
    高勝率のスキャルEAでは小さくなる傾向にあり、低勝率のスイングEAでは大きくなる傾向にあります。
  • 平均 負けトレード
    負けトレードの平均損失額。
    平均 勝ちトレードと併せて見て、このEAのおおよそのリスクリワードがわかります。

    ・平均勝トレード>平均負けトレード:一気に大きな利益を取りにいくスタイル(低勝率傾向)
    ・平均勝トレード<平均負けトレード:細かく利益を取りにいくスタイル(コツドカ傾向)

    コツコツドカン傾向のEAは、連勝時にロットを上げすぎないように注意してください。
  • 損益グラフ
    取引数と総資産を表したグラフ。
    ナンピンマーチンなどロット変動があるEAでは、下部にロット数を表したグラフが表示されます。
    もちろんですが右肩上がりになっていないと勝てません。
    また、直近の成績があまりよろしくない場合は、過去の相場では通用していたが、現在は通用しなくなっている場合があります。
    グラフの形で見える部分もありますので、色々と考察してみると面白いです。

もちろん全ての項目を見ていますが、EAを選ぶ時には上記の項目は特に注目して確認しています。

単体で見るのではなく、色々な項目を総合的に見てどんなEAか判断していくといいでしょう。

こんなバックテストレポートに注意!

バックテストレポートの見方をある程度解説したので、ここからは悪質なバックテストレポートを見破るためのポイントについて書いていきます。

バックテストレポートを確認してみる

以下のバックテストレポートは、一見右肩上がりで勝てそうな雰囲気を出していますが、よく見ると「あれ?」って思う箇所があります。

それがどこなのか考えながら見てみてください(^-^)

少し考えてみたら、以下の解説をクリックして確認してください!

クリックして解説を見る

赤枠の部分は、バックテストを行う時に設定することができる箇所です。

テストをする時は、なるべく厳しい条件で行う方がいいのですが、テスト結果が良くなるように条件を甘くしたり、悪い部分を見せないように細工がされています。

悪質な業者や、あまりにも知識の乏しい提供者なんかは、バックテストの信用度よりも、資産曲線のグラフや数字を良く見せることを重視してきます。

なかには、画像編集で見られたくないところを隠す(スプレッドや最大DDのところを隠している)ような業者もいますので注意してください!

それでは、赤枠で囲った箇所をもう少し詳しく解説しておきます。

  • EAに聖杯は存在しないので、EA名に「聖杯」という言葉を入れてる時点で怪しさがあります。
    正直EA名はなんでもいいのですが、EA名からどんなタイプなのかわかることもあるので、少しは気にしておく方がいいでしょう。(「USDJPY_Scal」みたいな名前だと、「これはスキャルEAなんだなー」みたいな感じで)
  • モデルが「全ティック」ではないので、信用度が高いとは言えないバックテスト結果となります。
  • モデルを「始値のみ」にすると、モデリング品質が「n/a」になります。
    「全ティック」でテストされている場合は、モデリング品質が89%以上で信用度が高いと言えます。
    また、TDSという有料ツールを使うと「99%」となりますので、現状TDSを使ったバックテストが最も信用度が高いです。
  • スプレッドは特に注目をしておいてください。
    スプレッドは小さければ小さいほど有利になります。
    スプレッド「1」で稼働できるブローカーはほぼないので、EAの成績(損益グラフ)を良く見せるためにあえてスプレッド「1」にしている可能性が高いです。
    まともなEA提供者はEURUSDの場合、スプレッド「15」以上でバックテストをしています。

スプレッドについては各通貨ペアごとの違うため、ある程度の基準を覚えておくといいでしょう。

また、ブローカーによってもスプレッドが違ってくるため、自分が稼働するブローカーのスプレッドよりも広めに設定された結果が参考になります。

通貨ペアごとの目安となるスプレッドはこちらです。(EABANKの出品基準)

※これよりスプレッドの広いブローカーで稼働する場合は、テスト結果よりも不利な成績となる可能性が高いです。

  • EURUSD :1.5
  • GBPUSD :2.0
  • AUDUSD :2.0
  • USDJPY :1.5
  • USDCHF :2.5
  • AUDCAD :3.0
  • AUDNZD :3.5
  • EURGBP :2.0
  • NZDUSD :2.0
  • AUDJPY :2.5
  • CADJPY :2.5
  • CHFJPY :2.5
  • EURJPY :2.0
  • GBPJPY :3.0
  • NZDJPY :3.0
  • USDCAD :2.0
  • XAUUSD(GOLD):3.0

ここで挙げた項目は特に細工されやすい箇所となってますので、覚えておくと悪質なEAに騙される可能性が一気に下がります。

鹿王

特にスプレッドを小さくして「すごいEAができた!」とか言ってる人には注意!
【騙す気満々な人】 or 【EAを提供できるレベルの知識がない人】の可能性大!

しっかりとバックテストをしてみると…

先程、例に出したEAは、スプレッド「1」でテストされていましたが、しっかりとした基準でバックテストしてみるとどうなるでしょう。

「全ティック」「スプレッド15」に変更してバックテストをした結果がこちらです。

「全ティック」にすることでモデリング品質が99.90%になりました。

これは僕がTDSという有料ツールを使用しているので、より信用度の高いヒストリカルデータでバックテストをしていることになります。

またスプレッドを「15」に変更しただけでここまで成績が変わってしまうこともわかります。

何度も言いますが、スプレッドはEAの成績に関わる特に重要な項目です。

全然勝てないはずのEAでもスプレッドを「1」にすると右肩上がりのグラフになりますので資産曲線のグラフだけではなく、細かな数値まで目を通すようにしましょう!

バックテストレポートの見方を理解してEAを選ぼう

バックテストレポートの見方がわかっていると、EA選びも上手くいく可能性が高くなります。

まずはバックテストレポートの見方を覚えて、その後にバックテストのやり方を覚えていけば、よりEA選びも上手くなり、ロット配分等の運用スキルも上がってきます。

さらに細かくバックテストを分析したい場合は、資産曲線グラフの下にあるトレード詳細を見たりアナライザーツールを使ってみたりすると、よりそのEAのことが分かります。

僕の場合は、EAを使う前にバックテストレポートを岩ライザーFXに取り込んで、さらに細かな分析までするようにしています。

この記事の内容は、EA運用で利益を出していくには必須の知識となりますので、色々なEAのバックテストレポートを見ながら知識をつけていってみてください!

鹿王

理解するとバックテストレポートを見るのが面白くなりますよ!

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